10月のミッション第2弾(レベル高め)

10月のミッション第2弾です。
スマホで撮影するのは少し難易度が高いものばかりかもしれませんが、多摩市の素晴らしい自然です。ぜひ探してみてください。
第1弾の報告も引き続きお待ちしております。

(5)コガモ
 秋の渡り鳥の季節です。この時期、北から南へ向かう渡り鳥がたくさん市内を通過しています。
 コガモは、よく見かけるカルガモの半分ぐらいの小さなカモです。

コガモ


https://www.inaturalist.org/observations?d1=2024-04-01&project_id=tama-city-biodiversity-survey-team&taxon_id=6937

 カルガモとマガモは市内に一年中いる(留鳥といいます)のですが、カモの多くは冬鳥です。そのうち一番早く渡ってくるのがコガモです。夏はシベリアなどで繁殖し、冬を日本で過ごします。昨年の初認日は10月5日でしたが、今年はいつ見つかるでしょうか。
 カモ類は普通、オスは派手な色、メスは地味な色をしているのですが、この時期、オスもメスのような地味な色をしている(エクリプスと言います)ので目立たないかもしれません。
 多摩川の一ノ宮公園、大栗川の大栗橋上流、乞田川の永山橋と永山小橋の間などが見つけやすいポイントですが、他の河川や池でも見つかるかもしれません。

(6)ホシホウジャク
 小さなガですが、ホバリングしながら、まるでハチドリのように花の蜜を吸います。
止まることはほとんどありません。

ホシホウジャク


https://www.inaturalist.org/observations?d1=2024-04-01&project_id=tama-city-biodiversity-survey-team&taxon_id=202128

 キバナコスモスやアベリアなどの花の多い場所で待っていると高い確率で現れます。
 止まらないのでスマホで撮影するのは難しいですが、空中に静止した瞬間を狙ってシャッターを
切ってください。
 実は似た種類が数種いて、翅の模様がはっきり写らないと同定が難しいのです。高速で羽ばたいているので翅はブレてしまうのですが、明るい真昼頃に何枚も撮影して、オレンジの翅の模様がわかるような写真を、一つの観察報告に何枚か添付して投稿してください。同定ポイントが見やすい角度で写っている写真が1枚でもあれば研究グレードがゲットできるかも。

(6)アユ
 最後のミッションは清流の女王アユです。
 アユは、桜が咲く頃からGWの頃に東京湾から多摩川に遡上してきます。
一尾ずつなわばりを作る魚であることが良く知られていますが、10月上旬頃になると、なぜか群れで多摩川から支流の大栗川に入ってきます。
 大栗川の宝蔵橋あたりから報恩橋の区間で記録されていますが、観察の難易度は高いです。風のない日に、水面が波立たないゆるやかな流れを橋の上からのぞきこんでみてください。その際、水面が反射しない見やすい位置や角度を工夫してみてください。条件が良ければ特徴的なオリーブ色の体が見えるでしょう。肉眼では難しいので双眼鏡で観察するのがおすすめです。
 私がおすすめするポイントは、大栗橋と報恩橋ですが、橋ではなくとも他にも見やすいポイントがあるかもしれませんので探して見てください。
 アユは、川底の石に付着した藻類を、くし状の歯でこそげ落として食べるため、特徴的な食痕が残ります。この食痕がいわゆる「鮎のハミ跡」で、アユがいる証拠となり、川の上からでも見つけられます。

アユ


https://www.inaturalist.org/observations/187516217
 また、藻類をこそげ落とす際に、体を大きくひねるので、体が太陽や空の光を反射してキラキラ光り、川の上からでもよく見えるのでアユがいることがわかります。この動画でその雰囲気がよくわかると思います。 同じようにオイカワも体をひねった時にキラキラ光るのでまぎらわしいのですが間違えないように注意しましょう。オイカワの方が大栗川では圧倒的に多いので要注意ですが、オイカワもきれいな魚です。
 スマホでの撮影は難度が高いと思いますがチャレンジしてみてください。観察するだけでも楽しいものです。
 なお、アユは11月に入る頃には体色が黒みを帯びた婚姻色に変わり、大栗川からいなくなります。多摩川を下り世田谷のあたりの瀬に集まって産卵し、短い1年限りの一生を終えます。

Posted on October 5, 2024 04:14 AM by tbc_watanabe tbc_watanabe

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